mimigah’s diary

明日に幸あれ

仕事のやりがいって

本業にモヤモヤしている私、自分が仕事で会社に貢献できてるのか不安な毎日。

そんな私でも、少しだけやりがいと自信を持てることがあります。

 

前回のブログで触れましたが、2月ころから土日のどちらかにバイトをしています。

毎週ではないのですが、連絡が来ればふらっと行くという緩いかんじですが。

 

知り合いに紹介されたバイト先の社長はスリランカ国籍のモハマドさんです。

いつもそんな呼び方をしませんが、モハマドとつく人が多いのであえてそう表記したいと思います。

 

彼は10年ほど前から日本で自動車や重機等の売買や輸出に関わる仕事をしています。

同じ国籍の奥さんと3歳の娘さんがいます。

従業員も何名かおり、多くは家族を連れて日本へ来た人や祖国に大切な人を残してきた人達です。

会社は隣町にあり、ここには外国人(特にスリランカ人)が多く住んでいます。

空港が近いせいもあるかもしれません。

 

私の仕事は、彼らが売買した自動車の名義変更や廃車手続き、自賠責保険の異動手続きなどの書類作成です。

意外なことにここまでやってきて、きちんとした売買契約書のようなものがないことを知り、急遽作成したりもしました。(分かるように英訳付きで)

それまでは書類関係など全て専門業者へ頼んでいたため、月に数万円程支払っていたそうです。

 

他に、郵便物や学校関係のおたよりなどを読んで説明してあげたり、お子さんの水筒やタオルなどの持ち物にカタカナで記名してあげたりと、何かと言葉の面で不自由しているので、フォローできる事はしています。

 

社長のモハマドさんは日本語での会話は達者なのですが、読み書きが全くできません。

日本へ帰化したいそうですが、条件の中のひとつに日本語の理解力なども含まれるため簡単ではないようです。

だいたいですが小学3年生ほどのレベルの読み書きが求められるそうです。

そのうちお子さんと一緒に勉強できれば叶うのではないかと思っていますが。

 

時々残してきた母親をこちらへ呼んだり、自分も祖国へ帰ったり行き来はしているようです。(父親は病気で亡くなったそう)

 

聞いたわけではないですが、母親や身内などに仕送りをしているようです。

じゅうぶん向こうでは豊かに暮らしていけるのではないでしょうか。

物価が日本と比べ3分の1以下と聞きますし、100円でお腹いっぱいになるほど、食費に関してはあまりお金はかからないらしいです。

 

3月の下旬から1ヶ月間は彼らにとって最も大切なラマダン(断食)の期間でした。

イスラム教の彼らは1ヶ月間、日の出から日没まで飲み食いできません。

もちろん水もです。

朝は暗い内から起きているそうで日中よくあくびをしていました。

おしゃべりすると喉が渇いてしまうからなのか、その時はふだんより物静かでした。

 

ラマダン明けは盛大なお祭りがあるらしく、落ち着いたら連絡すると言われました。

たぶん日本でいうお正月じゃないけど、それくらいおめでたい感じなのかと勝手に想像しています。

 

彼らを見てると、その強い信仰心や、言葉も分からない異国の地で生きてきた逞しさにふと、自分の小さなクヨクヨがあほらしいと思える瞬間があります。

なんというか、生き方がとてもシンプルです。

そして物怖じしない。

あと国民性なのか、穏やかでマイペースです。(ルーズなときもある)

そして家族を大事にし、遊び事をしません。

私は彼らのことをまだよく知らないかもしれませんが、それにしても考えや文化の違う人と関わることは、少なからず学ぶところはあります。

 

ひな祭りの後のことです。

モハマドさんには娘がいるので、「ひなまつり知ってる?」と聞いてみました。

そんな風習を知らなかったらしく、わかる範囲で説明すると興味津々に聞いていました。

寺や神社へ行くのか?

どこで何を食べるのか?

人形はどんなものなのか等々。

また5月5日のこどもの日のこともついでに説明しました。

空を泳ぐあの魚の正体をはじめて知ったようです。

 

10年経つとはいえ、頼れる日本人がそういるわけでもなく、必死で暮らしてきた彼らにはそんな話を知る機会も教える人もなかったのではないでしょうか。

 

まだ30歳ちょっとの彼はこれからもっと日本を知り、もっと好きになっていけるのではないかと思うし、そうなって欲しいです。

 

彼らと出会い一緒に仕事をし、ある意味本業よりやりがいを感じることがあります。

誰かの役に立てる事を実感できるのは素直に嬉しいです。

必要とされることは人として嬉しいです。

やりがいってこういう事なのかな。

 

お金の面では今後も期待はできませんが、それはまぁ、いいかなと思います。

これからも必要とされれば、力になりたいです。

それは私自身のためでもあるので。