私は定食屋さんで定食を食べるとき、まず汁物をすすり、付け合わせのサラダを少し食べ、メインの肉や魚などはご飯と交互に一緒に食べる、そして漬物があればそれをつまみ、またご飯を口にし、汁物をすする。
そんなふうに同時進行で食べていきます。
いわゆる『三角食べ』ですよね。
三角食べ(さんかくたべ)とは、日本において学校給食を食べる際に、推奨あるいは指導されてきた食べ方の一つである。飯やパンなどといった主食と、飲み物(汁物や飲料)と、おかずとを、順序よく食べる方法で、その順序の軌跡が三角形を形作ることからその名で呼ばれる。
大抵の人はそのような食べ方をするのだと思います。
ずっと気掛かりな事がありまして・・・
実は我が家の15歳の次男が、未だに三角食べができない事です。
小さい頃はそんなもんだろうと気にしなかったんですが、小学校高学年頃から気になり、度々食事中に言うようになりました。
例えば夕飯が『豚の生姜焼き』の時、まず味噌汁の具だけ全部食べてから汁を飲み干してしまいます。
そしてメインの生姜焼きの肉だけ全部食べ切ったら、白いご飯だけひたすら食べます。
残ってるのは嫌いなキャベツの千切りです。
それを最後に嫌々食べてごちそうさまです。
私 「ご飯に合うように味付けてるから肉だけじゃしょっぱくない?」
次男 「しょっぱいよ。」
私 「だからご飯と順番に食べれば?」
次男 「味を混ぜたくないし、ご飯はご飯のまま食べたいの。」
夫 「肉とメシが口の中で混ざるのがうめぇんじゃねえか。」
次男 「汚ねぇ。」
確かに白いご飯が好きで、それだけで食べられる子です。
ちなみにふりかけとかは絶対かけません。
ご飯が汚れるのが嫌ということです。
生姜焼きのタレとキャベツにかけたマヨネーズが混ざらないように気を付けています。
というわけで、ご飯に調理されたものが載ってる○○丼とかは食べられないのです。
混ぜご飯も無理です。
ご飯が汚れるもので唯一食べられるのは、カレーライスとチャーハンです。
それらは大好きで大丈夫です。
それ以外はありません。
同様にラーメンですと、全ての具を食べ切らないと麺を食べ始める事はないのです。
うどんも然り。
今でもそのスタイルは変わりません。
よそで食べるとき恥ずかしいと思って言っても直す気はなさそうです。
たぶん三角食べが一番おいしく食べられる方法だと、自然にやってきたことだと思うので、次男の感覚が理解できません。
それか小学校時代、半ば強制的に教え込まれて今そうしてるのか、記憶にないので分かりませんが。
でも彼にとってそれがいちばんおいしい食べ方なら仕方ないと思うので、彼の正当性も見つけてあげようと調べてみました。
日本には『口内調味』という文化があります。
これは味のついていないご飯などに、おかずや汁物を付け合わせて口に入れ、口内で噛みながら混ぜ合わせて食べることです。
それにより口内で味付けの濃さを調整することができます。
ちなみに欧米人などはこういった食べ方はやらないそうです。
△△△三角食べのメリット△△△
- 和食はご飯・主菜・副菜(汁物)で構成されているので、順に食べることにより味の深みや幅を広げることができ、味覚が養われる。
- 口内調味で味わいながら食べると時間をかけてしっかり咀しゃくでき、消化の働きを助け、また咀しゃく回数が増えると脳が刺激され活性化し、歯の健康にもつながる。
- 一種類のおかずだけ食べて満腹になるのを防ぎ、色々なおかずを少しず食べることで、まんべんなく栄養を摂取でき効率的。
現在は学校給食の現場において積極的に三角食べを推奨してるわけではないようです。
▽▽▽三角食べのデメリット▽▽▽
- ご飯と汁物を一緒に食べると流し込みがちになり、しっかり咀しゃくができず太りやすくなる。ダイエットや血糖値を上げないといった観点から、サラダなどの野菜を食べ終えてから次の食べ物を食べる方がいい場合もある
- 人により感覚や味覚は違うので、口の中で違う味がが混ざることが不快となる体質の人もいるということ。楽しいはずの食事が辛いものになってしまう。
いいところばかりだと思っていた、自分では常識だと思っていた三角食べですが、それは人によりけりですし、自分に合った食べ方があるのだと理解しました。
強要されるものでもありません。
我が家の次男の場合、素材ひとつひとつをちゃんと味わいたいのかもしれないです。
今は和食ばかりではなく食べ物も食べ方も多様化してますし、あまり気にしなくていいのだということがわかりました。
ただ和食のマナーとして知っておいてくれたらいいと思います。
彼が成長し社会人になり、お付き合いの幅も広がり変わっていく事もあるでしょう。
今はおいしく楽しく食事ができることが一番だと思いました。