今日は主治医から話があるので、病棟に10時に来るよう言われていました。
先生はお休みだったようで忘れてたのか、寝癖のまま遅れて現れました。
20歳代後半くらいの若い先生です。
その先生はというと、まぁ、吸い込まれそうなくらいキメの細かいきれいなお肌で思わず見入ってしまいました。
まくった袖から伸びた、むだ毛のないツルツルな腕が眩しいくらいでした。
大事なお話の前に、なぜかついつい変なところに目が行ってしまったのでした。
けれど、あまりに小綺麗な方なので大丈夫かしらと思ってしまったのも事実です。
完全に偏見かも知れませんが、これが小じわに無精髭で白髪がチラホラ見える先生なら安心するのかもなとか変なことを考えてました。
一昨日の腎生検の結果は1週間ほどしないと結果が分からないそうですが、腎臓を悪くしたのが遺伝的なものであれば、息子にもその可能性が出てくるので、事前に気をつけておく事もできるという意味で、夫は検査を決心したようです。
麻酔を打って、背中の脇のあたりから太くて長い針を4回刺し、採取したと言っておりました。
珍しいと言われたのが、夫の腎臓には無数ののう胞があるらしく、それを避けて針を刺すのが大変だったそうです。
原因はよくわかりません。
来週は透析をストップして様子を見るそうです。
夫の場合ゆっくり悪くなったのではなく、何らかの原因で半年間くらいで急激に悪くなったようです。
徐々に悪くなってしまった腎臓は良くならないけれど、夫の場合急激に悪化したので逆に良くなる可能性も考えてるようでしたが、過去の健康診断の結果を見るとあまりいい数値とも言えなかったようで、それもわずかな望みです。
主治医もまだ何とも言えない様子でした。
もし一時透析をせずに済んだとしても、いずれ、もしくはすぐに透析が必要になるのはほぼ間違いないとのことでした。
正常な部分の腎臓はダメな部分を補うために頑張りすぎてしまうので結局痛んでしまうのが早いみたいなことを言っていました。
腎臓の治療には3種類の方法があると説明され、併せてDVDも見てきました。
ざっくりですが、
- 血液透析・・・血液を機械を通してきれいにし、再び体内に循環させる(週2~ 3回 1回4時間位)
- 腹膜透析・・・内臓表面や腹壁を覆ってる膜(腹腔内)に透析液を入れておくとことで老廃物や塩分などが透析液側に移り、後でそれを体外に取り出す。
- 腎臓移植・・・他の人の腎臓を移植する。脳死・心停止されたかたからの献腎移と親族からの生体腎移植がある。
素人が簡単な説明すると、大きくそんなところです。
先生がホワイトボードで説明してくれました。
絵心はないようですが丁寧に説明してくれました。
今後治療はやることになると思うので考えておいて下さいということでした。
どの治療もメリット・デメリットがあり難しいです。
夫の母も姉も腎臓の提供は構わないとの考えを示してくれましたが、夫にはその選択肢は絶対にないとのことでした。
家族にリスクは与えられないということです。
でも腎臓移植のドナー登録は一応しておこうよって話はしました。
ちなみに15~20年待ちだそうで、あまり現実味はないです。
たくさんの患者さんが臓器を待っている状態です。
いずれ何かしらの病気にはなるだろうとは思っていましたが、こんなに若いうちになるとは思ってもみなかったです。
分からないもんです。(夫は私よりだいぶ若いです。)
少しでもいつもと違う体の症状があればかかりつけ医に相談すべきだと改めて思いました。
今はコロナ禍でガンと診断される人が減少してると聞きました。
これはガン患者が減ったのではなく、病院へ行くことを控えてるからだそうです。
あってはならない事ですよね。
私は近くにかかりつけ医がいます。
小さなクリニックですが、逆にだからこそ対策もしっかり行き届いているので、安心して定期的に通っています。
かかりつけ医を持つのは大事なことだと思います。
夫にはそれがありませんでした。
ちょっと前までは気にもしなかったんですが、ふと免許証の裏の臓器提供の意思表示欄を思い出し、ちゃんと見てみました。
マイナンバーカードや他にもこういった臓器提供意思カードはたくさんあります。
どこか他人ごとのように考えていた私ですが、今回のことを機にその事についてもっと考えてみようと思いました。
せっかく夫がきっかけをくれたのでちゃんと向き合ってみようと思います。
意外と身近な問題なんですね。
ただ簡単なことではないですし、残された家族はどう思うのかという問題もありますし、落ち着いたら今後家族会議の議題に挙げてみようと思います。
夫が退院してきたら、生活は変わると思います。
初めて経験することも出てくるだろうし、生活リズムも変わりそうだし。
なぜだか不思議と、今は夫も私も悲観的には考えてはいないです。
あんなにショックだったのに、どこまでも明るい夫のおかげかもしれません。